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訪日外国人観光客の数が増えるには理由があります。

例えば、金銭的な余裕があるから、長期休暇が取れるから、日本の食事が流行っているから、航空料金が安くなって行きやすいから、ビザなく行けるようになったから、などまだまだ理由はあると思います。

また同時に、減る場合も理由があると思います。タイ、台湾など日本以外にも他に魅力的な旅行先があるから、一度行って再訪するほどではないから、渡航費が安くないから、などではないでしょうか。

では、為替レートの変動を気にする観光客はいるのでしょうか。輸出入をする場合は為替レートの変動を気にします。しかし、日本に旅行に来るのに、為替のレートを考えるのでしょうか。円安の時に日本に来る外国人観光客が多いか、相関を調べてみました!

為替レートとの相関グラフ

(参考:JNTO訪日外客数、三菱東京UFJ銀行仲値レート)

2018年1月から2019年12月の米ドル円レートと訪日外国人観光客数をグラフにしてみました。

右の軸が訪日外国人観光客数の国籍を問わない総数を表し、左軸がドル円レートです。

外国人観光客数は国によって傾向が少し異なりますが、今回は総数でみていきます。

例年12月、1月、2月、春先と増加傾向にあり、夏が終わり9月に一度減少し、10月中国の国慶節で少し増加するという動きをします。2018年は9月4日に大型台風が関西を直撃したため、観光客数が例年よりも減少しています。

一方、為替レートを見ると、ドル円レートはここ2年間105円~113円のレンジで動いており、それほど大きな上昇、下落などは見られませんでした。例えば、2018年3月4月あたりは105円台を推移し円高気味でしたが、3月4月の春というシーズンもあり、観光客数は上昇しています。また2018年10月、11月あたりは111円~112円台を推移し円安に動きました。訪日外国人観光客数は9月の台風が一旦落ち着きをみせ元の水準に戻りはしましたが、円安も後押ししたところはあるかもしれませんが、上昇とまでは言えないでしょう。2019年の1月の円高時も為替と観光客数の相関は見て取れません。

まとめると、この2年間の動きをみると、観光で日本を訪問する理由として為替レートの動きはあまり影響しないといえるでしょう。